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旧友との再開

 東洋医学は取っ付きにくいのでまず整形外科の先生で専門用語を理解できる先生は少なく、聞いたことはあってもそれでdiscussionができるとなると滅多にお目にかかれません。で東洋医学の造詣は深いが、整形外科のとなるとなかなかという先生はすくなくありません。

 

不思議な縁というものはありまして、漢方をやっている整形外科医は少ないのでいろんなところで巡り会うのは当たり前ではあるのですが。以前からひょんなところで出会う先生がいます。一度学会会場でお会いしてすっかり話が盛り上がり、意気投合した先生が喜山先生でした。

 

 その後、まったく別の用事で手術の教えを請うためにとある病院を訪れたところ、たまたまそこで勤務されていました。そこは整形外科が30人近くいる手術をばりばりやっているところなので漢方やってる先生がなぜいるんだろうと?疑問には思いましたが・・・

 

 そして今回姫路に漢方の講義に来てくださることになって・・・それも偶然。

講演内容はいわゆる不定愁訴の痛みやしびれをどうするか?整形外科医としては気質的な疾患が除外できたら、患者の訴えを改善するすべを持っていません。心療内科にかかってみてはと促して整形外科としてはどうしようもないことを伝えると、患者は来なくなります。どちらかというとこのような整形外科から敬遠されがちな対象を熱心に診察し、漢方で治療しているという話でした。

 

東洋医学的な概念として「気」「血」「水」があります。整形外科の術後は「腫れたり」「どす黒くなったり」「あおたんができたり」します。すなわち出血して全体として血が足りなくなり、局所は血がたまって巡りが悪くなっています。また水っぽくもなっています。というわけで急性期病院では「血」「水」の処方が頻用されます。診療所で働く先生は気の異常がほとんどで、おそらく心身症の人たち。ストレスや仕事、パソコン作業でつかれが脾に来て気が滞るのでそれを調整する帰脾湯の講義でした。不眠症、痛み、しびれ、慢性疲労など多彩な症状として現れます。いかに現代社会に置いて、病んだ人が多いかということで盛り上がりました。ただ、当院のある姫路の南の方では血気盛んな人たちが多いのでどちらかと言えば実証の人が多く、虚証の人は少ない。帰脾湯のお世話になる人は比較的少ないのではないかと・・・これは土地柄でしょうか?と病院と診療所の違い、土地による違いを議論していました。

 

 それから私がやっているせん妄に対する漢方にも話が及んで、ツムラが宣伝している抑肝散だけでは全部うまく行かない。そこで、いろいろ整形外科の病態に則した処方が必要だと力説し・・・そこで清心蓮子飲という薬の話になりました。

 

 高齢者が骨折で入院すると必ず脱水(東洋医学的には陰虚)になります。若い先生たちは出血による貧血を補正しようと、輸血をしたがります。しかし輸血製剤は赤血球だけを凝縮したものですので普通の血よりも濃いものです。それを脱水した体に入れると余計に脱水が進みます。すなわち血液ドロドロになるので、脳梗塞や心筋梗塞や肺梗塞などの血栓がつまる重篤な病気を引き起こします。だからまずは脱水の補正。しかし、いくら点滴で水分を補給しても体がそれを有効に使えなければいけません。そこで漢方薬の滋陰剤です。

 

滋陰剤とは乾いた体を潤す処方。そこで清心蓮子飲は、蓮肉で精神安定作用、麦門冬で滋潤、黄岑、地骨皮で清熱、茯苓、車前子で利水、人参、黄耆、甘草で補気となり、急性期の熱証の熱を冷まし、水を巡らせる優れた処方であると。これは私の師匠である松本克彦先生の得意とする処方でもあります。「圓尾君、年寄りは陰虚が多いから乾かしちゃいかんのだよ。」と口酸っぱく教えられましたが、それが今まさに生かされています。

 

そしてこれが整形外科周術期のせん妄にぴったり合うのだと。そうすると喜山先生は膝をたたいて納得してくださいました。やっとこの話をわかってもらえる人に出会えたと、とてもうれしくなりました。

 

そんなこんなで漢方談義はすっかり盛り上がり楽しい時間は瞬く間に過ぎてしまいました。

喜山先生有り難うございました!!!☞喜山整形外科はここ

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